双極性障害のる。です。
昔でいうところの作業所、就労継続支援B型事業所と呼ばれるところに通っていたときのことをお話したいと思います。
私の行っていた就労継続B型事業所、いわゆる作業所はビーズアクセサリーや羊毛フェルトなど作る作業所でした。
就労継続支援B型事業所は仕事はしたいけれど、会社などで働けるほど病状などが良くない場合に働くところです。
福祉的就労と言っていくらか時給が出ます。最低賃金の適用を受けないので時給100円とかそんなものです。
私は週1回通っていました。みんなまじめにコツコツと働いていました。
……一人の例外を除いて。
その作業所では1時間ごとに10分間の休憩時間がありました。その例外のYさん(女性)の作業時間と休憩時間の使い方を見ていただきたいと思います。
このような調子で、彼女が真面目に10分も落ち着いて座って仕事をしているところを見たことがありません。
タイムカードの件と話し出したら手がとまること以外は作業時間中にやっても構わないことなので、文句のつけようがありません。
アホなスタッフ、失礼、大らかなスタッフが揃っていたので、彼女のこんな行動も大目に見られていました。というより、スタッフは彼女のこんな行動に一切気付いていませんでした。
彼女が作業時間中に泣きだして言う愚痴とは例えば、
「みんな会社に行って仕事してるのに、私は作業所で働いていてなんてダメな人間だ……」
という内容でした。
「作業所で働く人間はダメな人間って、一緒に働いてる人間に失礼だとは思わんのかい! 作業所の仕事ですら、10分と座って落ち着いてできないんだから、ダメな人間なのはほんとだけどさぁ。」
内心突っ込みを入れながら、聞いていました。
彼女は全く仕事ができない方だったので、針で羊毛をちくちく刺すだけでいい羊毛フェルトの仕事をすることが多かったのですが、あるとき何をトチ狂ったのかパソコンの仕事をしたいと言い出したことがあります。
パソコンの仕事をふられて、説明を受けてやりだしました。
本当にあっという間、5分も経たないうちに投げ出して「できない」と泣きが入りました。
それに対して優しいスタッフは、
「がんばろうって気持ちがあるのはすごくいいことだよ、5分でもできたじゃない。」
と慰めていました。
そうやって泣いて慰めてもらっている間もみんなと同じように時給は発生します。
一緒に働いている人間は当然彼女にイライラします。
私は私の担当スタッフに「彼女にイライラする」と訴えました。
すると、スタッフはなんと彼女の個人情報を私に話してくれました。またイライラしているのは私だけじゃないことも話してくれました。とても大らかな作業所でした。
彼女の個人情報とは、以下のようなことです。
福祉に関わる人間に対して幻想を抱いている方は気を付けて下さい。
個人情報を平気で漏らしたり、彼女にイライラしてるのは私一人じゃないことまでお話してくれる優しい福祉関係者もいます。
その優しい福祉関係者は私にこう言いました。
「彼女の状況がわかれば、優しい気持ちになれるかもしれないから話しますね。」
「彼女にイライラしてるのは、○○(る。の本名)さんだけじゃないですから、安心して下さいね。」
アホかと思いました。守秘義務とかいった概念は一切ないようです。
その作業所とは別の件で思いっきり喧嘩して辞めましたが、辞めるときに管轄の役所にちくっておきました。
役所も当てにはならなくて「個人情報を漏らしたことについては注意しておきましたから」だけでした。
「え、そんだけ? 行政処分とかないの?」
そこにも驚きました。
スタッフに私の家庭環境や病状のことをぺらぺらと他の人に喋られたらと思うと、気が気ではありません。
障害者だからといって、24時間テレビで観るような天使のようなピュアな人間ばかりではありません。
Yさんのように障害者であるということに甘えて、こずるい人間もいます。障害者だろうが健常者だろうが、純粋な人は純粋だし、そうじゃない人はそうではありません。「障害者」も「健常者」もそういった意味では同じなのです。
(執筆 る。)
最高です
作業所の中身も人間の中身も
分かってらっしゃる
あなたのような人が増えれば
いつか作業所を潰すことも
出来るでしょう
頑張って