障害者ライター陣の書く、障害者と健常者を繋ぐWEBマガジン

私は人工透析患者だけど、遊べる障害者になりたい!

スポンサードリンク







スポンサードリンク




障害者 遊び

わたしは人工透析をしている1級身体障害者です。

なので体調の良い時期と悪い時期の差が激しく、昨日まで良かったと思ったら突然今日は緊急入院なんてことがあります。そのため、とても楽しみにしていた予定が入っていたのに断わざるをえなくなる。ドタキャンもあります。

病気をもつ人の中にはせっかく遊ぶ予定を作っても、体調の変化のために約束を果たせなくなることは多いと思います。時には、無理してでも約束を果たそうとして体調を悪化させてしまうこともあると思います。わたしは結構、そうなりがちです。

その結果、わたしの体調が悪化する。相手には「そんな状態なら付き合わなくてよかったのに、無理させてしまった」という気持ちにさせてしまう。そのことからわたしは罪悪感や申し訳なさを感じ、最初から約束なんかしないほうがいいかもしれないと相手と距離を取るようになったこともありました。

約束をするためにできること

このままでは友達が減ってしまうかもしれない。お互いに残念な結果にならないためにはどうしたら良いか。とても悩みました。

事前に約束できないなら体調の良い日にタイミングが合う人を当日お誘いするのも良いですが、計画性のあるお出かけというのも楽しいものです。どうしても約束をして会っておきたい人もいると思います。このままでは旅行にも行けません。

みんなと遊びたい!!!

その一心で、どうにかできないか、自分にできることを考えました。それはこんなことです。

  • 昼だけ、夜だけ、と時間を限定する
  • 予備日を作ってもらう
  • 体調に合わせた移動手段の選択肢をできるだけ増やしておく、調べておく
  • 無理をしないですむ場所や計画を複数、自分から提案する
  • 自分の状況を伝え、絶対に行ける約束はできないけど行きたい気持ちは大きいということを伝える
  • 気持ちを伝えた上で、もし行けなかったときには予定をまた立て直してもらえないかという交渉をしてみる。予備日を作ることによってそれはしやすくなる
  • 映画のチケットがあるんだけどいっしょに行かない?など、自分といるとメリットがあるものを具体的に準備する
  • 大人数で約束をしておいて、わたしが万が一休んでしまっても決行できる、大丈夫な状況を作る
  • 旅行に行くときなどは、具合が悪くなってしまった時に少し休憩できる場所やタイミングがあるかどうか(車の中で休むなども含めて)事前に出先の確認をしておく
  • 予約をしなくてはいけないものに関しては自分が予約係になる。下調べをしておけば、キャンセル料がかかるかどうかも知っておけます。そうすれば、なるべくキャンセル料がかからないところを提案できます
  • どうしてもキャンセルしなければいけないものがある時には自分で連絡する。もしくは参加できると判断できたときに、後から自分で予約をする

このようなことです。

大事なのは、自分から進んで選択肢を提案することです。ただ自分の状況を伝えたところで、どこまでできるのか、どんなことなら大丈夫なのか相手はわかりません。

ただ結果的に会うという目的を果たすだけではなく、行くために事前にどんな工夫をしているか、行けるためにどんな準備をしているのかを具体的に相手に伝えることで、相手はすこし安心してくれたりもします。わたしが提案した内容なら、相手も心配しすぎずに、気を遣いすぎずにすむかもしれません。

例えば食事をするだけにしても、食事制限のある自分でも行けるレストランを複数件、自分から伝えることによって相手にも選べる自由ができます。

お互いに役割をもつ

わたしは、治療のために飲んでいる免疫抑制剤の副作用による、感染予防のために電車に乗ってはいけない時期がありました。人混みは避けるように、なるべく外出も控えるようにと言われました。でも、遊びたい!会いたい人がいる。

そんなときには「電車に乗れないけど何ならできるか」を自分から提案するのです。

例えば車を運転できる相手なら「電車に乗れないから、車でドライブに連れて行ってほしいな。人混みがダメだから、海を見に行きたいな。わたしはごはんの場所や、周りになにがあるか調べておくね」

人混みに行けないこと、電車に乗れないことを伝えます。その上で、車を出してもらうかわりに下調べは自分がする。そうすることで相手にとって「病気だからといってただ甘えている印象」は少なからず薄れるのではないでしょうか。

また、ドライブすること、ドライブをした先の景色を見に行くこと、その土地の名物を食べることなど複数の楽しみがお互いにできます。下調べを自分ですることによって、自分が無理をしないですむプランを提案できます。

または「なるべく家で過ごさなくてはいけないから、わたしの家でピザパーティーをしない?宅配の予約はわたしがするよ」


家まで来てもらうかわりに、ピザの予約は自分がする。

他にも、面白いテレビゲームがあるよとか、こんなDVDがあるからいっしょに見ないか、でもいい。ただ家に来てもらうのではなく、家の中だからこそできる楽しいものがあることを相手に伝えるのです。

ただ車を出してもらったり、ただ家に来てもらうでは、相手も「電車に乗れないという条件、病気のわたしに付き合ってあげてるだけ」になりがちです。でも自分にできることをあげること、役割があることでフェアな関係に近付ける気がします。

もちろん、わたしと会えるというだけで喜んでくれる人がいるのはありがたいですが、他に具体的な楽しみがお互いに見えると、その内容にメリットを感じてもらいやすくなるのではないでしょうか。

万が一その日決行できなくても、具体性があることによってまた誘いやすくなります。

これって、好きな人をデートに誘う方法としても使えません?病気のためにする工夫だと思うと辛いですが、好きな人をデートに誘うことにはエネルギッシュに燃えたり、あの手この手と工夫したりすると思います。それと似たようなものです。

体調の変化で約束を断ることが増えると、新たな約束をしずらくなることは間違いありません。でも相手に、面白そうだと思える予定を提案し続けることによって、今回はダメだったけど次は!と思ってもらえたりするかもしれません。

実際に実行できないことがあっても「提案をしてくれる人」という印象が残ること自体に価値があります。

ここまできたら、数打ちゃ当たるに期待します。ストーカーにならない程度にアタックしてみます(笑)

わたしもそうですが、どうしても我慢しなければいけなくて辛くなってしまうことがあります。みんなが当たり前のように遊べる中で自分だけそうできないことはとても悲しくなります。その理由が病気であれば余計にです。

でも世の中には、仕事で超多忙な人もいます。慰めでしかなくても、そんな人と同じだと思えばいいのです。

仕事で超多忙な人が休日、会社から呼び出されてしまうようなもの。次の日の仕事に支障が出ないように、どんなに楽しくてもキリをつけて帰らなければいけないようなもの。

家庭を持ち母親になった子は、旦那に子供を見てもらっているから夕方には帰らなきゃ、と時間の制限がある。子どもが風邪を引いたからと断りの連絡がくることもあります。

仕事であろうが、家庭の事情であろうが、自分の体調であろうが

  • 時間や、できることに制限があること
  • 予定が変わってしまいがちだということ

理由は違えど、それ自体に差はありません。

ランチだけ、夜ごはんだけなど時間や場所を限定することのメリットとしては、それ以外の時間を相手に自由にしてもらえます。相手はその場所の周辺で別の予定を立てることもできるかもしれない。

自分も、2時間くらいなら行けるかもという心に余裕ができる。

自分の都合で相手の予定が丸一日潰れてしまうことは避けられます。数時間の予定が狂うことと、丸一日潰れてしまうことは雲泥の差です。

また、わたしの場合は運動制限があるので、スポーツなどのイベントには混ざれないことがあります。でも応援に行くなど違う形で参加させてもらえたりすることもできたりします。ついでにお弁当を作っていったり、試合の様子を写真に撮っておいて送ったりなんかしたら、逆に喜ばれたりします。

大事なのはイメージの持たれ方と、そうして築かれた関係性に価値があるということ

実際に実行できないことがあっても、相手になるべく「提案をしてくれる人」「選択肢が多い人」「いろんな形で楽しめる人」という印象、イメージが残るように。そのために何ができるか考えています。

病気の自分をただ受け入れてもらうだけでなく、相手の都合も考えた上で提案することできっと、理解してくれる人は理解してくれます。

自分が我慢しなくてはいけないこと、どうしても相手に気を遣ってもらわなければいけないことはたくさんあります。でも工夫すれば、お互いに楽しめることがきっとあるはずだと思いたいです。

それでも離れてしまう人はいるかもしれませんが、自分がやるだけやって離れられてしまうのはしょうがないです。それぞれ人によって楽しみ方は違うので、残念ですが諦めなければいけないこともあります。どんなに考えていても、なかなかうまくいかずに悲しい思いや罪悪感に悩まされることはよくあります。

でも、そんな自分を理解してくれていっしょに楽しめる相手が見つかったら、約束を果たすこと以上に、その関係性を持てたこと自体が自分の喜びを倍増できるものと思うのです。

わたしは、遊べる障害者になりたいんだ!!!!

(執筆 みい)

スポンサードリンク







スポンサードリンク




障害者に関するオススメ商品

障害者に関するオススメ商品

facebookページ

このWEBマガジンを気に入ったらイイネしよう! 更新情報をお届けします!

Twitter
twitterをフォローしよう! マガジンの更新情報をお届けします!

facebookページ

このWEBマガジンを気に入ったらイイネしよう! 更新情報をお届けします!

Twitter
twitterをフォローしよう! マガジンの更新情報をお届けします!

みい by
会いにいける障害者。東京都、池袋で夫婦でお店を営んでいます。
ワンコインバー&ギャラリーカフェ HAKU
中学3年生のときに難病指定の腎臓病と診断。
投薬治療と人工透析を受けたのち、母から生体腎移植を受けましたが移植腎も原因不明の腎不全になりました。9年後の現在はまた人工透析を受けつつ、料理と接客の仕事を楽しんでいます。