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脊髄性筋萎縮症――今この一瞬をいきるということ

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脊髄性筋萎縮症 生きる

世の中には様々な障害や病気があります。

治る可能性があるもの。一生治る可能性のないもの。寿命にかかわるもの。徐々に悪化していくもの。生まれつきのもの。自覚症状のあるもの。

私の病名は脊髄性筋萎縮症というものです。生まれつきの遺伝子の不調が原因で、体の筋力がだんだんと衰えていくという「進行性」の病気です。筋ジストロフィーやALS(筋萎縮性側索硬化症)と言った病気に似ています。

今回は「進行性」というポイントに触れてみようと思います。

「進行性」とは?

まず、現在の医学では治りません。そして、服薬・手術・リハビリを続けても病状が良くなる可能性はごくわずかです。

つまり、自身の運命は自ずと決められているのです。

「〇歳には歩けなくなる」「△歳には人工呼吸器をつけなければ生きることができなくなる」

診断とともに、そんな運命を突き付けられて生きていかなければいけません。

私の話を簡単にします。

2歳の時に病気が判明しました。当時は歩くことも、走ることも出来ました。中学校に入ると階段を上るスピードが遅くなり、走ることは出来なくなりました。高校に入ると、歩くことができるのは数10歩の伝い歩きのみで、階段は一段も上がることが出来なくなりました。大学に入ると、ペットボトルの蓋を開ける握力もなくなり、足は支えがあれば数秒立てるほどの筋力。そして、23歳の年を迎える社会人一年目の今、私は一秒も立てなくなりました。指の筋力がなくなり、タイピングは遅いし、指にかなりの負担がかかるので休み休みでしか打てません。トイレも自分では出来ません。腹筋も落ちたので、風邪をひいて痰が詰まれば吸引機を使ってすぐに痰を出さなければたちまち肺炎になってしまいます。

そして、さらにこの先今出来ていることも出来なくなります。

これが今の世界に生きる私の運命なのです。


自分の運命を愛するということ

人は過去に生きる存在でもありません。そして決して未来のために生きているわけでもないと思います。今この一瞬、一瞬を生きているのではないのでしょうか?

かえって、未来のために生きようとしていると息がつまりそうになることがあると思います。私はこの病気と共に生きていく中で、未来より今を大事にすることを実感しました。

「いつ足が、腕が動かなくなるのか」「今年は運が悪かったから来年こそは」「時間がなんとかしてくれるかな」

そんなことばかり昔は考えていました。未来に希望的観測を見出そうと悩み、もがいて、結局は現実から目を背けていたのです。しかし、未来を“ただ”想像し、希望を見出すのはまやかしに過ぎませんでした。今の現実にしっかりと目を向け、正面から向き合ってこそ希望が現れてくるではないでしょうか。

  • 今、自分に持てる能力を最大限に発揮して努力すること
  • 今、自分の周りにいて支えてくれる人がいること
  • 今、こうやって何かを考えていられるということ

過去と未来にしがみつきすぎていれば、素敵な今を失いかねません。

最後に

そんなことを改めて実感させてくれる映画を紹介したいと思います。

ブラッド・ピット主演作「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」

ブラッド・ピット演じる主人公のベンジャミンが、老人の姿で生まれ、年月を重ねるごとにどんどん若返っていくという不思議な運命の中で生きていくという物語です。

過去でもなく、未来でもなく、今生きている「現在・現実」に目を向ければ、どんな運命だろうとその運命を愛することができるのではないでしょうか。

そんな大切なことを教えてくれたのが「進行性」の病気という私の運命でした。

(執筆 しょうのすけ)

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しょうのすけ by
北海道で行政書士を個人開業しています。二歳のときに進行性筋疾患の脊髄性筋萎縮症と診断され、現在は電動車イス、人工呼吸器を利用し生活をしています。
福祉の分野では本業の行政書士のほか、ユニバーサルファッションモデルとして「からだが不自由でもおしゃれを楽しむ」をコンセプトに2年前より各種メディア・イベント出演を通し、活動しています。 障害福祉サービスに係ることはもちろん、その他契約書の作成や補助金などに関するお問い合わせやご相談は下記FBページからご連絡ください。
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