こんにちは。ライターの結です。
一人で街を出歩くと、なぜかよく道を訪ねられます。
今回は発達障害の感覚過敏をテーマに書いてみました。
記事を書いた理由として、発達障害を持つ知人が大きな音に対してパニックになるなど悩んでいたことを思い出し、感覚過敏について知ることとなりました。
目次
皆さんは、例えば大きい音が聞こえたり、眩しい光を直視して、とっさに耳や目を手で塞ぐといった対処を行ったりしませんか?
実は発達障害を持つ方には、日常の何気ない五感からの情報を強く感じ取ってしまう感覚過敏の傾向があり。パニックに陥ってしまうなど日常生活に支障が出る場合があります。
感覚の偏りは視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚に加え、筋肉や関節の動きを過剰に求める固有感覚、全身のバランスを司る平衡感覚にみられるものです。
(参考:LITALICO発達ナビ)
イギリスの自閉症・発達障害の支援団体The National Autistic Societyがアップした動画では一人の少年を例に、感覚の偏りについて紹介しています(音量注意)。
“Can you make it to the end?”
私も初めてこの動画を見たときに、高い音が強く聴こえ、直視する光などの刺激を細かく情報として留める印象が強く残る内容でした。
最初に書いた問いかけも、発達障害を持つ方にとって悩ましい問題なのです。
今回は発達障害を持つ3人の方にご協力をお願いしていただき、日常の感覚過敏についての取材を行いました。
実際の感覚過敏とはいったいどのような感じ方があるのか、又その状態を緩和させる工夫も合わせて聞いています。
私は主に聴覚と嗅覚が鋭敏になります。
好きなアーティストのコンサートに行くと必ずとキーンと耳鳴りが出てしまったり、周囲の雑踏の音で酔ってしまうことがあります。
それから、生の玉ねぎの匂いがどうしても苦手で、食べ物の中に原材料として表示されていなくても、中に玉ねぎの成分が入っているとわかってしまう時もあります。他にもお店の化粧品コーナーで酔ってしまいます。
対処方としては、聴覚は周囲の雑踏なら自分で音楽を聴いてやり過ごし、コンサートでは専用の耳栓を検討しています。
嗅覚の場合、玉ねぎはすぐに飲み込む、調理するときは加熱します。臭いの強い化粧品のコーナー等はすぐに通りすぎるなどして対応しています。
聴覚と嗅覚が特に鋭いです。
音だと大衆居酒屋やパーティ会場、緊急車両のサイレン、爆発や雷鳴など突然響くような大きな音が辛いですね。
臭いの場合、例えば電車やお店などの限られた空間で香水の香りや苦手な飲食物に匂いをどうしても強く感じ取ってしまいます。
工夫していることとして、聴覚は、外出する際には音楽プレーヤーに使うカナル型(密閉式)のイヤフォンを着けて音楽を聴き、時には音楽を流さず耳栓の代わりとして使っています。雷鳴など大きな音はすぐに耳を塞ぐか、自宅にいるときは布団をかぶってやり過ごします。
嗅覚は花粉症や感染症対策用のマスクを着けて外出するようにしています。
僕は触覚に対しての偏りが強いです。
学校に通っていた頃は、行事で手や肩を組むなど、身体を触られるとどうしてもビクっとなってしまいます。僕の反応を受けて「触られるのが嫌だから、嫌われたのかもしれない」と相手から誤解されることもありました。
他にも服を着る時にも嫌悪感があり、特に首の後ろにタグが当たるのが苦手でした。
対処法として、人と話す時にチャンスがあれば「人から触れるのが苦手」という旨の話を事前に伝えています。
服を着る時も服のタグなどで嫌悪感が出てしまう場合はタグを切って服を着るようにしています。
―――取材を引き受けていただいたAさん、Bさん、Cさん。本当にありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
今回取材を受けていただくことのできた方々はいずれも対処法を身に着けて、自分の過ごしやすい環境にするための工夫をされていました。勿論、感覚過敏を持つ人自身が対応策を講じるだけでなく、何気ない外部の情報を他者から過剰に受けてしまうこともあるため、家族のほか、友人など近い関係を持っている方は是非理解して頂けたら有り難いと、今回の記事を書いて特に強く感じています。
以上、ライターの結でした。
(執筆 結)