障害者手帳ってご存知でしょうか。名前の通り身体や心に障害がある人に交付されるもので、これがあると様々な福祉サービスを受けられるようになります。
福祉サービスというのは、例えばガイドヘルパーさんに生活のお手伝いをしてもらったり、障害基礎年金も申請できるし、グループホームに入居するときにも必要だし、就労の施設でお仕事の訓練をするときにも必要です。
また障害者手帳を持っていると、あらゆる場面で割引がきくことがあります。例えば動物園の入場が半額になったり、新幹線を安く乗れたり。
そんないいとこづくしの手帳を私は持っているのですが最初、障害者手帳を持つことに抵抗があったんです。
障害者手帳をもつ、ということは障害者認定されるということですよね。自分が障害者という枠組みの中に入れられてしまうことに、私はなかなかすんなり受け入れられませんでした。
仕事やアルバイトでも障害者枠で雇用されてしまうことに劣等感すらあったのです。要するに世間体が悪く見られるのを恐れたのです。
ですが最近になって、障害者手帳のありがたみを少しずつ体感するようになり、あまり深刻に考えるのはやめました。
知らない人もいるでしょうが、障害者手帳というのはいつどこでも携帯する必要はありませんし、提示する必要もありません。手帳はあくまで福祉サービスを受けれる切符のようなもので、それ以外の場所では嫌なら提示しなければいいのですよ。
私はその仕組みを知ってだいぶ心が楽になりました。
なにかとオトクな手帳なので積極的使ってみるといいですよ。使えるものは利用したらいいんです!
障害者手帳というのは不必要なら役所に突き返すこともできるんです。
ただ、あまりそうする人は少ないんです。年金をもらっている人が手帳を返してしまうとその瞬間からぱったりお金がもえらなくなりますからね。なにかと便利な切符をわざわざ手放すことはないでしょう。
それでも知ってほしいことは、「障害にもよるが、障害者手帳は一生付き纏うものじゃない」ということです。手帳さえ返せれば普通に健常者として扱われますよ。
なんだかやたら軽い小見出しですね(笑)
障害者手帳を交付することを拒む人というのは少なからずいます。
「私はそんなものなくてもやっていける!」
と意地になってしまう気持ちもすごくわかります。ですが先ほど書いたように、重度の障害者はともかく障害者手帳は一生モノではありません。いらなくなれば返せばいいだけの話です。
しかし、手帳取得を最初から拒んで意地になるのは少し勿体無いんじゃないかと思います。申請を勧められたのであれば申請しておきましょう。そうして支援を受けつつ治療・訓練に励めばいいのです。
障害者認定される、と思うとどうしても深刻に受け止めちゃいますよね。だけどそこまで構える必要はありませんよ。使えるものはどんどん使っていこう!ぐらいの図々しささえあれば心が楽になりますよ。
今、ネットなどで匿名の威を借りたネガティブな意見はたくさんあります。その中でも社会のお荷物だと障害者を罵倒する言葉は数多くあります。
しかし、そんな意見は所詮ネットの意見に付和雷同しているだけのものも多いのであまり真剣に受け止めないようにしましょう。こういうことを気にして手帳を受け取らない人もいます。そんな発言は無視して「自分は自分だから」ぐらいの心構えでいるといいのです。
「障害者手帳をもつことが嫌で嫌でしょうがない!」
「障害者手帳を手放したい!」
こんなふうに思う人達の考えをちょっとでも改める機会になれば幸いです!
(執筆 ろなも)