私はアダルトチルドレンとして育ち、その二次障害としてうつ病とADHD傾向を持ちながら生きているフリーライター兼派遣のキャバクラ嬢「せり」です。精神障害者手帳は所有していませんが、3級程度であれば取る事も可能であると主治医には言われている現状です。
今回、「そもそもアダルトチルドレンとは何か?」「見えない生き辛さを抱えた上で生きる為に選択した派遣キャバクラ嬢」について執筆させて頂きます。
目次
さて、そもそもアダルトチルドレン(以下AC)とはなんでしょうか。悲しい事に、直訳をした「精神的に未熟な大人」という意味合いでとらえられてしまいがちな言葉です。しかし、実際の意味は異なります。では実際はどんな意味なのでしょう?
実際の意味を東京成徳大学が出している論文から引用すると、以下のような意味合いとなります。
「機能不全家族に育ったことによって成人した後も生き辛さを抱え、その性格や人格、対人関係に障害をきたした人々を「アダルト・チルドレン(AC)」と呼ぶ動きが高まってきた。
これはつまりどういう事かをわかりやすく説明させて頂こうと思います。
機能不全家庭という言葉、一度は名前を聞いた事があるという方もいるのではないでしょうか。この言葉は、家庭内に対立関係(夫婦仲が悪い等)、身体的虐待、精神的虐待、性的虐待、育児放棄(ネグレクト)、親の過剰な過干渉等が存在する家庭の事を言います。
ここがACに繋がる大切なポイントです。機能不全家族で育った子ども達は機能不全家族の「歪んだ状態」が普通であると認識して成長しやすい傾向にあります。よく、幼少期の経験が今後の性格形成の大切な要素になるという話を聞く事がありますね。この性格形成を担う、大切な時期に愛情が不足、または過多であったりする事によって以下のような特徴が挙げられます。この特徴については、「アダルトチルドレン・共依存専門 本気で変わりたい人のためのカウンセリング」というサイトから引用させて頂きます。
- 正しいと思われることに疑いをもつ(自分に基準がなく、他人の基準で物事を判断してしまう)
- 最初から最後まで、一つの事をやり抜くことができない(途中でエネルギーが枯渇してしまう)
- 情け容赦なく自分を批判する(自分の悪いところばかりに目がいってしまう)
- 何でも楽しむことができない
- 自分を解放できない、冷めている
- 自分の事を深刻に考え過ぎる
- 何でも悪い方に考えてしまう
- 人との親密な関係がもてない(親密さに対する恐れがある)
- 自分の変化を支配できないと過剰に反応する
- 自分の感情をコントロールしようとする
- 常に承認と賞賛を求める(自己評価が低いため、他人からの賞賛を求める)
- 過剰に責任を持ったり、過剰に無責任になったりする
- 白か黒しかない、グレーゾーンがあることを知らない
- 忠誠心に価値がない事に直面しても、過剰に忠誠心をもつ(依存心が強い)
- 衝動的である
わかりやすく言ってしまえば、これらのような「見えない生き辛さ」を抱えたまま成人してしまう事が可能性としてとても高い状態の事をACといいます。状態、というところが飽く迄ポイントとして挙げられます。ACは病気ではなく、状態を表す言葉として現在は使われているという事は是非覚えておいてくださいね。但し、ACとしての上記のような状態が原因で精神疾病を引き起こす可能性は存分に存在します。
もしこの文章を読んで、「自分はACなのでは?」と思い当たる節がある方は恵比須メンタルカウンセリングというところが開いているサイトで機能不全家庭チェックを無料でする事が出来ます。もし疑問を持ってしまったのであれば、一度軽い気持ちでチェックをしてみてはいかがでしょうか。診断結果や抱える生き辛さによっては、カウンセリングを受けてみるのも1つの手として挙げられます。
では実際にアダルトチルドレンとして育った私。どんな生き辛さを抱えているのか、少しご説明させて頂きます。
実際に私が感じる生き辛さは、以下の通りです。
これらに加えて、うつ病とADHD傾向を主治医からは診断されているのが現状です。しかし、ADHDに関しては、これがまた面倒な事にACの状態として起きているという診断がくだっています。この件については別記事で追及させて頂ければと思います。
うつ病の状態は少しずつ寛改しつつあり、現在どうにかギリギリのラインで一人暮らしを行っています。しかしそれでもうつ病はいつぶり返すか分からない病気です。実際に6月の月末には気圧の変化等も関係あるかもしれませんが、4日程は寝たきり状態になってしまう程でした。
ではそんな私がどんな風に生き残っているのか。2つの選択肢をご紹介しようと思います。
そもそもキャバ嬢に関してはぼんやりとしたイメージがある方が多いのではないでしょうか。大体そのイメージであっていますね、本当に。
固定のお店で雇われた、ドレスを着用した女性が主に男性に対してお酒を作り、接客をする夜のお仕事であると捉えて頂ければ取りあえずは問題ありません。
派遣のキャバクラ嬢とは、固定のお店で雇われていません。派遣会社を通して当日に出勤するか否かを決定できるキャバクラ嬢であると考えてください。お店は大抵自由に選ぶ事が出来る為、気に入ったお店があればある程度そのお店専属の派遣として出勤する事も可能です。また、お給料としては時給2800-4000円辺りが多く、派遣会社の多くは、そのお給料を日払いとしてもらう事が出来ます。
理由は簡単です。うつ病を患っている私は生憎、固定シフトの就職、アルバイトが難しい現状です。そんな私が生き残る為にはお金が必要です。うつ病かつADHD傾向を持つ私が就職するのは正直に言ってしまえば、とてもハードルが高く感じてしまい、今でも一般就労、或いは障害者就労に対して不安を感じています。
そんな私でも、当日に出勤するかどうかを選択する事が出来る派遣のキャバクラ嬢であればどうにか収入を得る事が出来ます。また、キャバクラトイウナイトワーク特有の特徴として時給が高い為、出勤数が少なくてもギリギリで生き残る事ができるためです。
まず先述にもあるように、「当日に出勤を決める事が出来る」という点がとても大きなメリットです。捉え方にとっては甘えと思われても仕方ない自覚はあります。しかし、私にとっては週5日連続で出勤すると翌週には休まざる得ない程の体力低下があるため、この当日に出勤を決める事が出来るという事は大きなメリットです。
また、一般就労等と異なりお給料が日払いであるという事も大きなメリットとして挙げられます。これは出勤すれば、取りあえずある程度の収入がお財布に入るという事を意味しますね。
うつが酷過ぎて、電気ガス水道全てが止まった経験がある私にとっては、日払いで収入を得る事が出来るという事は「お金がない!!」という事から来る精神的負担が減るため、とてもありがたいお仕事として今も働かせて頂いています。
勿論、メリットしかないお仕事なんてものは存在しません。そんなに世の中イージーモードなら、女性はみんな派遣のキャバクラ嬢をやっているでしょう。ではどんなデメリットが挙げられるでしょうか? 箇条書きでご説明してみますね。
このようなデメリットが挙げられます。実際に私は正直に言ってしまえば、キャバクラ嬢には向いていません(笑)
それでも生き延びるため、死なないために精神的負荷を加味しつつも、派遣キャバ嬢として生活しています。派遣キャバ嬢のほかに、フリーライターとしても活動している私にとっては日程調整が行いやすいという理由もあり、現在も年齢が許す限り特に理由がなければ派遣のキャバクラ嬢として出勤し続けるのでしょう。
さて、今回の記事はこれでおしまいとなります。今回の記事をまとめてみましょう。今回お話した内容はAC、機能不全家庭について。そしてACが抱える見えない生き辛さ、それを踏まえた上で私が生き延びる為に選んだ職が「派遣」キャバクラ嬢であるというお話でしたね。
(執筆 せり)