京都生まれで第2種身体障がい者の私が、京都で不便に感じたことを書きます。かつ、京都旅行や京都に移住を考える障がい者に、知っておいてほしい情報も書いています。
近年、京都市バスでICカードが使用できるようになりました。そのため、京都では全障がい者が、ICカードを使用できる環境が整っていません。
京都市バスで障害者手帳の半額制度を使うなら、小銭を持参しましょう。なぜなら、「ICカードが使えます」という車内アナウンスは流れますが、障害者割引には対応していません。かつ、揺れが激しいため、両替機までたどり着くことが困難です。
京都市バスは後払いのため、渋滞で遅れていると目的地に到着してから、両替機を使うことが気まずいです。そればかりか、バスのステップによっては、降りるだけでも時間がかかります。
大阪や関東より京都市内のバスは乗車賃が高いことや、寺院は山奥に建っていることが多く、場所によっては乗り換えが必要です。そのため、小銭を多めに持参することをオススメします。ちなみに、私が京都市バスに四回乗るならば、十円玉は十枚ほど持参して百円玉は五枚ほど持参します。
常に京都市は混雑するため、私は誰かと待ち合わせをした場合は30分ほど前に自宅を出ます。すなわち、京都市外の観光感覚では、目的地を全て見れません。
快適に京都を楽しむなら、目的地を減らすことが無難でしょう。また、観光スポットになっている飲食店は行列ができます。ゆえに、時間を短縮するならば食べ歩きがオススメです。
観光シーズンは、京都市バスが一時間ほど遅れることがあります。つまり、時刻表があてになりません。
状況によっては、時刻表よりバスの行き先を見て乗車した方が後悔しないでしょう。ならびに、混雑時は市バスを三本見送ることがあります。そこで、休憩もかねてレジャーシートの持参をオススメします。
最初にお伝えした小銭と、次にお伝えしたレジャーシートは持参すると良いでしょう。それに、寺院や庭園が広い時は半日かかることがあるので、飲み物を持参するべきです。ただ、飲食禁止と書かれていないか気をつけましょう。
京都は風がなく夏場は暑く、冬場は冷える地域です。そこで、夏は熱中症になりやすいので、帽子や日傘をオススメします。また、湿度が高い時は汗が止まらないので、介助者はタオルを何枚か持参しましょう。
冬場は足元から冷えるので、車いすの場合は防寒具やカイロを多めに持参しましょう。しかし、京都は寒暖差が激しいがために、電車やバスは冷暖房が効きすぎています。そのため、着脱できる衣類があると便利です。
「京都に住んでいたらどこでも住める」と言われる京都の気候は、健常者でも疲れます。つまり、障がい者が京都旅行を満喫するためには、体温管理にかかっています。
ICカードの障害者割引にひっかかったことは、2017年の夏前です。すなわち、改善されていく可能性が高いです。
(執筆 城岸美稀)