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発達障害児の塾?について 療育にお金をかけるべきかどうか

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お金

ネットを見ていると,最近いろんなところで「子どもがADHDじゃないかとご心配の保護者様」みたいなリンクを見ることが増えました。最近は頻繁に見ているページと関連するところを表示する機能もあるので,僕のパソコンではどんどん発達障害関係のページの広告が表示されるようになっています。

今回は,以前からちょいちょい相談されていたことをお話ししようと思います。

発達障害児と学校

ASD,ADHD児は集団生活に関して様々な不具合や困難を抱えています。同じ発達障害でもLDと違う点がここですね。LDも集団に関して全く問題がない訳ではありませんが,ASD,ADHDが抱えているモノはLDとモノが違います。一番大きな問題があるのは断トツにADHDでしょう。授業中の騒がしさや他児への迷惑行為,授業妨害のような行動など,先生にしてみれば「なんでこんな子を担任しなきゃならないのか」と自分のクジ運のなさを嘆くことばかりだと思います。すいませんでした。

保育所や幼稚園はほとんどの時間子どもの近くに保育者がいます。そのため,子ども同士のトラブルにも早く気づき対応することが出来るため,大きな事件になったりもめごとがこじれたりすることはほとんどありません。発達障害の子がなにかやらかした時に,すぐ周りの子が知らせてくれたり,保育者自身が気を付けてみていたりするので,本人も感情爆発が起きる前にコトの収束ができるのです。

しかし,学校ではなかなかそうは行きません。低学年であれば先生が教室にいる時間は長めになっていますが,それでも職員室に戻る時間があります。つまり子どもだけで過ごす時間です。ADHDの子は授業中だろうが先生が居なかろうが関係なく衝動のままに動いてしまいますが,先生がいれば問題が小さいうちに解決できるのです。友達と何らかのトラブルが起きたとき,先生がいないと問題がどんどん大きくなっていくことがあるのです。この「先生がいない時間」を「隙間の時間」と呼んでいます。

発達障害児への療育的関わり

昨今,ADHDの話題が多くみられるようになりましたが,以前からこのような発達障害児の療育に関して,保護者の方から相談を受けることがありました。僕は地方住まいで,以前は療育関係の仕事をしていました。大人,子ども合わせてトータル14年くらいになります。そこで「東京で,すごくいい療育をしてくれるところがあるらしいけど,1回20万かかる。どうだろう。」と何人かに聞かれました。別のケースでも「35万かかる療育方法は適切か。」などと問い合わせを受けたこともあります。「料金の内訳はなんともわからないので,それに関しては何も言えないが」と前置きして「個別に対応しているのであれば,片手落ちかもしれない」と伝えるようにしてきました。


これまでも述べてきましたが,発達障害において大きな問題となるのは対人関係です。コミュニケーション能力の問題や衝動性のコントロール,人との距離感の把握などに問題を抱えていることの多い発達障害児者に対して,座学で対人関係について学んでも大きな成果が上がるという根拠が見当たりませんし,実際の対人場面で活かせる能力を会得できるのか甚だ疑問です。勉強に集中できるかどうかと,コミュニケーションの問題は別です。

発達障害,特にADHDは自分の頭で理解していても,衝動のコントロールが難しいことや,他者との距離感や心情の理解が難しい点,また,自己否定が強い傾向があるため「自分なんかがそんなことして良いのか…」と言った感じ方から様々なものに対して気づいていても手を出せないという側面があります。ADHDの特性やそれに伴う二次特性は自己理解できていても回避できないものなのです。

相談に来た保護者に必ず確認するのは「どの問題を解決したい?」ということです。ほとんどの方は「友だちとうまく付き合っていけるようになってほしい」と言います。表現は不適切かもしれませんが,アスペルガー症候群の子を持つあるお母さんが「うちの子はIQは145って言われてるけど…「孤独な天才より愛されるバカ」が良いよね,先生!」っていつもおっしゃっています。

発達障害児の塾 まとめ

こういうことから,僕は「どんな療育にいくらでも気が済むまでお金を出していいよ。でも,友だちと付き合う力をつけたいなら,友だちと一緒に居る時間を大切にした方がいいんじゃない?」って言うことにしています。それでも20万払って通う人もいますし,友だちを家に招いて一緒に遊ぶ時間をたくさん作ったりする人もいます。

いずれにしても,親は子どもにできる限りのことをしてあげたいって思うんです。だから我々専門職も,真摯に向き合っていかなきゃって思いますし,こういう親の想いに金の匂いをかぎ取る人って,つくづくゲ〇だなぁって思うわけで,このお話をすることで,何かの役に立てばいいなぁって思ったのでした。

(執筆 平泉(たいらいずみ))

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平 泉(たいら いずみ) by
公務員保育士として25年働いたのち、大学院に進み教育学修士を取得(発達心理学分野)。自らがADHDとアスペルガー障害の併存型であり、研究対象も幼児の発達障害という…根っからの発達障害者です。