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大人の発達障害…っていう表現、実は当事者からするとかなり抵抗があるんです

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大人の発達障害

発達障害に「大人の」が付くことに,僕自身かなり抵抗があります。発達障害は大人になって発症することはありません。

もし大人になって発症したのなら,その時点でそれは発達障害ではありません。でもあえて今,時流に乗って「大人の」発達障害についてお話してみようと思います。

なんで「大人の」発達障害?

僕が携わっている人のほとんどがお子さんの発達障害や知的障害の相談ですので,「大人の」発達障害という話になることはあまりありません。でも,最近ちょいちょいそういう話も出るようになっています。ほとんどの場合はお母さん方が「私も発達障害っぽいんですよね~!」ってな感じですけど。こういう風に言われると,ASD&ADHDの僕は困ります(笑)

実際そうだろうな~って方もおられますが,はっきり言った方がいいか,ごまかすか…かなり逡巡し,結果「あ~,やっぱり自覚ありました?(汗)」なんて茶化した言い方しかできません。まぁ,これでも一応大人なんで。でも,なんで「大人の」なのか,考えてみました。

発達障害は先天的なものであって,何かに罹患したりケガなどで引き起こされるものではありません。また,症状が変化することによって軽度化したような印象を受けることはありますが,実際に軽度化するわけではなく,本人や周りの人が対処法を会得したり,症状(こだわりや反応する刺激)の変化によって社会性への影響が低減されているだけで軽度化しているわけではない,というのが研究者の中では一般的です(「軽度化」をどう定義づけるかという問題もありますし)。

このことから,逆に「社会性への影響が増加,もしくは環境の変化によってこれまで問題になりにくかった症状が表面化した」ものが「大人の発達障害」と言えるのでしょう。

大人の発達障害のポイント

発達障害によって困っているのは子どもも大人も変わりません。ただ,大人の場合には経済活動に直結しやすいため生活困難になることがあり,ここが子どもと大きく異なる点です。学生のころまではあまり大変な思いをしていなくても,大人になり働くようになると,最近耳にすることの多かった「忖度」のように,相手の気持ちを推し量ったり,先回りして手を打ったりということが求められるようになってきます。この部分は本当に苦手なんですよねー,泣きたくなるほど。僕は保育士でしたので,同僚の女性集団には本当に悩まされました。ほとんどの場合ストレートな表現はありませんし,どれが遠慮でどれが本音かもわかりません。結果,どれも「ウソ」だと思うようにしました(笑)。「本当のことなんて言うわけがない」って思っていたほうが楽なんです。言ってることを真に受けて行動を起こして痛い目に合うことの方が多かったんで(泣)。それに加えて「言わなくても,それくらいわかるでしょ」も多いんです…笑うしかない。

話がそれました。


このように,大人の発達障害というものは,周囲の状況によって引き起こされるとも言えます。僕のように,女性社会に男性一人ではどうにも抗えるものではありません。価値基準は女性のそれになりますから。ただ唯一の救いは,女性でありながら女性社会のありように異議を唱える人が必ず1~3人程度は居るということでした。「はっきり言われないと男性はわかんないよね」「ああいう女の面倒なのイヤなんで」というある種男らしい(?)方の存在です。本当に助けられました。

大人の発達障害は、どんな職業に多い?

人口の割合から言うと15人に1人程度は発達障害の方がいるといわれていますが,職種や部署によってこの率は変わります。義務教育のように無作為な集団であれば15人に1人と言えますが,職業は選択によってそれを選ぶ人が限定されます。例えばASDのアスペルガー障害の方は,動作性IQ に比べ言語性IQがかなり高い傾向があり(必ずしも全員ではありませんが),体力勝負の職業は選ばないことが多いですし,ADHDの場合は単純作業ができないため,製造系の職種を選ばないといわれています。LDの場合は学習に対して劣等感を抱えているため,むしろ体力系の仕事を選びがちとも言われ,このことに沿って考えれば,デスクワーク系にはASD(アスペルガー障害)の方が多く,いわゆるガテン系にはLD率が高いと考えられます。ADHDは…(自分を考えると)自己認識が下手なので,深く考えずどこにでも行ってしまう気がします(笑)

まことしやかに発達障害に携わるものの間で言われているのは「先生」と呼ばれる仕事についている人の子どもに発達障害が多い傾向がある,ということです。これは調査したことがあるわけでも,何かの根拠があるわけでもないので,信ぴょう性を問題にされると「あ…ウソでーす」と言わざるを得ませんが,医者,議員,弁護士,教師…保育士(汗),塾講師などなど,このような職業の方で,例えば両親や祖父母も同じ職種だとか,お子さんも同じ職種を選んだとか,そういった方を見てみると「あ~,そうかも」と納得できるかもしれませんよ。

大人の発達障害 まとめ

大人の発達障害について何も言ってない気がしてきましたが,とりあえずの話としてはこんな感じです。「発達障害だから上手くいかない」と後ろ向きに考えてしまうことも無理ないと思います。実際,自分もそういうことがありました。保育士をやめるきっかけも,保育士には認めてもらえないけど保育士のスーパーバイズしている研究機関や大学の先生方には認めてもらえたからです。仕事の向き,不向きは発達障害のあるなしに関係ありません。まずは自己分析・自己理解(他者評価を組み入れることも大事です)をしてみることが大事です。これホント。人と比べちゃダメっすよ。

(執筆 平泉(たいらいずみ))

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平 泉(たいら いずみ) by
公務員保育士として25年働いたのち、大学院に進み教育学修士を取得(発達心理学分野)。自らがADHDとアスペルガー障害の併存型であり、研究対象も幼児の発達障害という…根っからの発達障害者です。