私は左片麻痺の重度身体障害者で、現在都会と田舎の狭間のような街で一人暮らしをしています。
障害者の一人暮らしと聞くと介助だ、介護だと何かと大掛かりものと考えてしまいがちです。しかしそんなことはありません。本記事で紹介する3つの家電を導入するだけで、もしかしたら一人暮らしに踏みきることができるかもしれません。
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まずは調理からIHクッキングヒーターです。ガス、つまりは火を使わず電気の力で加熱調理を可能にしてくれます。我が家はアイリスオーヤマ製の「EIH1470-B」を使用してます。
まず火を使わないから安全! …というわけではありません(調理中のフライパンはもちろん火傷するほど熱いです)が、間違いなく火を使うガスコンロよりは安全です。不注意に腕毛を火に晒して人口パーマをかける心配がありません。
そして何よりメンテナンスが楽チン! 基本的には平らなガラス面なので、布巾等でさっと拭き取るだけで掃除が完了します。片麻痺でゴシゴシ服掃除ができない分、毎回簡単な拭き掃除を行うだけで、しつこい油汚れに頭を悩ませる必要がなくなりました。
ただし火力はガスと比べるとやはり弱いです。野菜炒めを作るだけでも根気よく炒める必要がありますが、そこはレンジなどを併用してうまく時短を狙いましょう。
安全性やメンテナンス性がたかい分火力が弱いというデメリットがありますが、二口タイプなら使わない片方の部分に調理器具を置いておける、調理後の取り皿を置いておける等、活用法の幅も広いです。
日々の床掃除は大変です。特に僕は片麻痺なので箒とちりとりを同時に使うことはできません。ワイヤレスタイプの掃除機もありますが、比較的重量があるため片腕への負担が強くあまり好みません。
そこでロボット掃除機の出番です。
一般的にはiRobot社のルンバシリーズが有名ですが、僕はモバイルバッテリー等で有名なAnkerJapanが展開する家電ブランド「eufy」から発売されてる「RoboVac11」を使用していますが、こいつを買ってから生活が一変しました。
まず床の掃き掃除をする必要がなくなりました。タイマーをセットすれば毎日決まった時刻に掃除を開始してくれるので、普段は仕事に出ている間に掃除をお願いしています。一般的に道具というのは作業などの補助のために使うものと考えますが、この場合は完全に代行です。自分の代わりに掃除をやってもらってます。
そして自分でやるよりとても綺麗になります。僕が使っているロボット掃除機絵も約90分は掃除を行うので、自分で掃除をするよりも隅々まで丁寧に掃除してくれます。
そして掃除機とは関係ないですが、床に物を置かないよう意識するようになりました。片麻痺なので足の踏み場の確保は大事なことですが、油断すると色々物が床に散らばってしまいます。ですがロボット掃除機を導入したことによりその悪習慣が改善。ロボット掃除機が床に脱ぎっぱなしのパンツを巻き込んでエラーが起きないよう、床に放置した段ボールのおかげでゴミが取りきれてない場所が生まれないよう、常に床を綺麗にしておこうと意識するようになりました。おかげで一人暮らしを始めて一年になりますが、床は相変わらず綺麗なままです。…スマホを落として付いた傷は見逃してください。
ただ床掃き掃除を代行してもらうだけでなく、床の整理整頓の意識を高めてくれる、素晴らしいアイテムではないでしょうか。
片麻痺だと皿洗いはとても大変です。頑張って洗っても衛生的には不安しか残りません。何せお皿の表面を洗った後、裏返して裏面を洗うわけですから、おもて面がシンクにベタ付きになります。
そこで食洗機の出番です。我が家にはPanasonic製の「NP-TR9-T」が鎮座しておりますが、こいつにも家事を代行してもらっています。
まずは皿洗いをしなくてよくなります。前述のロボット掃除機同様、家事を代行してもらう感覚です。ピッピッピッとボタンを押すだけで皿洗いの準備完了。皿洗いの作業を丸々お願いしちゃってます。
ただロボット掃除機のように「100%」代行してもらえるというわけではありません。
食洗機には容量があります。当然容量を超える洗い物に関しては自分で洗う必要があります。もちろん2回に分けて食洗機を使う等すれば「100%代行」は可能ですが、感想などの手間を考えると時間がかかりすぎな気もします。
それと大きいフライパンなど食洗機に入らないものは当然洗えません。これは諦めて自分で洗いましょう。
皿洗い用の洗剤だとボトルを握りン赤みを押し出すタイプが多いですが、これだと使用量にムラが出て使いすぎることが多いですが、食洗機専用の洗剤だと「固形タイプ」があります。
これなら「1回」で「1個」と、使う量がわかりやすいので無駄が出ません。
皿洗いという比較的大変ァ作業を完全に代行してもらえる分、(容量などの制限など)少し扱いが難しいですが、慣れてくるとあまりの利便性の良さにもう手洗いには戻れなくなってしまいます。
障害者の一人暮らしだと家事をいかに克服するかという部分がネックになりやすいですが、最近のテクノロジーの進化にあやかり、「補助してもらう(異聞の作業を手伝ってもらう)」という考え方から「代行してもらう(作業自体を自分の元から手放す)」と考えてみると様々な製品が世に出回っていることに気がつきます。
今回はその中で「調理」と「掃除」に感する家電を紹介しましたが、これらの製品のおかげで日々の家事をかなり負担なく行うことができています。
障害の程度や作業可能な内容は人それぞれですので、この記事はあくまで参考、ぜひ自分にあった道具を見つけて一人暮らし、挑戦してみてはいかがでしょうか?
(執筆 ここの)