蜘蛛の巣のように公共交通機関が発展している昨今、車を必要としない方も多いとは思いますが、まだまだ移動手段として必要な方は多いと思います。そんな時に必ず出くわす問題が「優先駐車スペース問題」です。
時折悲しいことに、心ない方が駐車してしまい本来利用すべきかたが利用できない時もあります。
そういう問題を解消すべく、一部地域では「パーキングハーミット制度(都道府県によって名称は異なる)」を導入している地域があります。
制度名称の違いはありますが、全国36府県1市でパーキングパーミット制度は導入されており、利用証の相互利用ができます。
一例を挙げると、「ふくおか・まごころ駐車場制度」などがそうです。
車を 自ら運転する人、家族や知り合い等が運転する車に同乗する人どちらの場合で取得、利用が可能です。
では、パーキングハーミット制度はどのように利用したら良いのでしょうか。
上記にあるように全都道府県に導入されているわけではありません。なのでまずは自分の暮らす都道府県に本制度が導入されているか確認しましょう。
グーグルなどの検索エンジンで「地域名 パーキングハーミット制度」などの単語で検索することで調べることも可能ですが、「まごころ駐車場」という名称で設けている都道府県も多く、合わせて他の都道府県のページなどが検索結果に乗り自分の暮らす都道府県が出てこないこともあり得るので、基本的には役所に問い合わせを行うのが確実です。
自分の住む都道府県に制度が導入されていたらぜひ利用証を申請しましょう。
申請は役所などではなく各庁舎で受け付ける場合が多いです。県庁のホームページに申請可能な庁舎がまとめられていますので、最寄りの庁舎を調べ申請しましょう。申請書以外にも必要な書類も記載されていますので合わせて確認を忘れないようにしましょう。
本来利用すべき方「だけ」が利用できる。やはりそこに尽きると思います。時折「形だけ区切りで設けられた優先スペースがあり疑問を感じることがありますが、「まごころ駐車場」は明確な制度のもとハッキリとした意図があり設けられているので、安心して利用することができます。
問題点としては「認知度の低さと」「設置率の低さ」です。私も偶然利用証をぶら下げている車を見かけたことによって本制度を知りました。
こういう必要な制度を「偶然知り得る」ってなんだかおかしいし悲しい気がします。
「設置率の低さ」は既存の商業施設に感じる問題点です。比較的大規模なの商業施設等は既存の優先スペースとは別に新規に設けている場合もありますが、中規模の施設になると既存の優先スペースのみの場合が未だに多いです。ここは利用者である我々から施設に設置を要望するなどのアクションが必要かもしれません。
本制度は身体障害者だけに限らず、知的障害者や精神障害者、お年寄りや妊娠された女性等、幅広い方が利用できる制度であり、それだけ利用者が多い制度のはずなのに周知がほとんどされていないことに対し、疑問と悲しみを覚えざるを得ません。本記事によって本制度の周知が広がることを祈るばかりです。
(執筆 ここの)