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発達障害と関係があると一部で言われている「ギフテッド」って何?

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ギフテッド 発達障害

児童発達支援や放課後等デイサービスに関わることがあり,そういった事業所で働く人の中には,なぜか一定数「発達障害≒ギフテッド」と思っている方がいらっしゃいます。

ギフテッド自体をどう定義づけるかという問題もありますが,ここでは「突出した才能を持つ人」とします。そういう方のいる放課後等デイサービスはほとんどの場合自由保育になっています。表現は悪いですが,混とんとした状態…カオスな空間になり,無法地帯と化している場合もあります。

大変だな…と思いつつ「約束事や過ごし方を整理してみては?」とお伝えすると「こういった子どもたちにはどんな才能が眠っているかわからないので,主体的に活動できるようにしてあげたいんです」と,受け付けていただけません。こんな感じで発達障害を抱えている子に夢を見てくれる人もいるんですが,それはそれで違うんじゃないかと思うわけです。

ギフテッド?

障害児者を特集するテレビで,絵画や書道,ダンスやピアノ等様々な特技(?)を取り上げるものがあります。その中に本1冊を一字一句間違えずに覚えたり,過去や未来の日付を伝えると曜日を言ったりというもの等,絵画などの芸術と違った才能を持つ人が取り上げられ,ギフテッドといわれることがあります。

「ギフテッド」という呼び方はキリスト教から来ているといわれており,神様からの贈り物(=ギフト)という考え方からです。研究者の中でも様々な立場があり,分類も定義も様々ですが,一般的に思われている「すごい人」という感じではありません。ちなみにギフテッドと同じような意味合いで使われている「サヴァン症候群」の「サヴァン」もフランス語の「学者」という意味から取られていますが,同様に「すごい人」ではないのです。

ギフテッドもサヴァンも社会的に不適応を起こしやすい側面があります。小学生3年生くらいまでの基礎学習だとあまり勉強していなくてもすぐにわかるため,ギフテッドの子たちは学校がつまらなくなってしまいます。また,どんどん先に進んで勉強をしてしまうこともあり,先生から「習っていないやり方で解いても〇にはならない」といわれたりして学校になじめないことが多く,日本だと不登校になったり「扱いにくい子」と思われ,放っておかれるケースが多いようです。

海外ですと「家庭学習」が認められている国もあるので,学校から退学を勧められたりします。ただ,海外の場合は飛び級等の制度がある国もあるため,時々「12歳で大学に入学した」なんてケースが取り上げられますが,その後の追跡調査ではまた小学校や中学校をやり直して,普通に暮らしているケースも見られ,社会にはなかなかなじみにくいようです。


いくらギフテッドでも学校をさぼったり授業中に勝手なことをしていれば勉強についていけなくなります。本を覚えるのと理解するのとは違うのです。応用問題も学習の土台がないと解けませんし,日常会話も経験を重ねていかないと,周りから浮いてしまいます。

発達障害?

ここまで読んでいただけると,「ギフテッドって発達障害っぽいんじゃ…」と思う方もいるでしょう。実際そう考える研究者もいます。僕自身も線引きは難しいと思っています。なぜなら,社会的不適応が課題であることからです。発達障害も様々な特徴があり,ギフテッドのように才能を発揮している方もいらっしゃいます。しかし,ここで共通しているのは「社会的不適応」の部分です。いくら勉強ができても,ピアノがすぐに弾けても,語学が堪能でも社会的不適応は大きな障害です。

ギフテッドへの支援

発達障害に関する支援について何度かお話させていただいてますが,ギフテッドも同じだと僕は思うのです。冒頭でお話したように,発達障害を抱えている子たちを支援している方々は特異な才能に焦点を当てすぎている方もおり,子どもたちが集団の中で身に着けていくことが望まれるルール,モラル,エチケット,マナー,倫理観,道徳心etc.をあまり考えてもらえていないような気がするのです。

学校も「落ちこぼれ」に対しての支援はいろいろと工夫して少人数学級や分割学習等がありますが,ギフテッド「吹きこぼれ」の子どもに対する支援はほとんど見られません。発達障害児に対しても学習面に問題があればある程度支援対象とみなされますが,それ以外は個性であり支援の対象ではないのです。本来「特殊学級」「養護学校」という考えから「特別支援」と形を変えた時点で,学習以外に問題を抱える発達障害児やギフテッドなども特別支援対象なはずなのですが…。

ギフテッド・発達障害 まとめ

幼児教育・保育の世界では「一人一人の子どもの個性を大切に」「みんなちがってみんないい」が当たり前のように言われており,特別支援も学校のような通級ではなく同じ部屋で過ごすことが前提になっています。互いに刺激しあい成長していく幼児教育・保育の世界から小学校に上がった途端,両極端に分かれてしまっているような気がします。本来の「特別支援教育」に立ち返った支援を考えてほしいと,最近になくまじめな内容をお話してみました。

(執筆 平泉(たいらいずみ))

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平 泉(たいら いずみ) by

公務員保育士として25年働いたのち、大学院に進み教育学修士を取得(発達心理学分野)。自らがADHDとアスペルガー障害の併存型であり、研究対象も幼児の発達障害という…根っからの発達障害者です。